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公立高校 入試問題 傾向と対策

埼玉県

※この情報は、2024年7月時点のものです。

数学
―傾向と対策―

大問1の小問集合題で大幅な得点UPを目指そう!

出題の傾向

例年、大問4題が出題され、大問1の小問集合で配点の3分の2を占める。小問数は20~25問とやや少なめだが、理由説明や図形の証明問題など、解答に時間のかかる記述問題が複数出題されるのも大きな特徴。共通問題より難度の高い学校選択問題も実施。2024年の共通問題の出題内容は次の通り。

大問1

小問集合。幅広い分野から出題されるが、いずれも基本問題で大きな得点源になる。

大問2

2問構成で、作図、三角形の合同の証明が出題された。後者の問題は記述のため、解答にやや時間がかかる。

大問3

関数の問題で、数学的思考力を試される問題も出題されている。理由説明の記述や数学的思考力が必要とされる問題は、差がつきやすい。

大問4

空間図形の問題。図形はシンプルだが難度は高め。

過去3年間の出題内容
数と式 2022 2023 2024
正の数・負の数
文字式の計算
因数分解
数・式の利用
規則性
平方根
方程式・不等式 2022 2023 2024
一次方程式
連立方程式
二次方程式
方程式の利用
不等式
関数 2022 2023 2024
比例・反比例
一次関数
関数y=ax2
関数と図形
関数の応用
確率・統計 2022 2023 2024
場合の数・確率
資料の整理
標本調査
図形 2022 2023 2024
角度
長さ・面積(平面図形)
長さ・面積(空間図形)
体積(空間図形)
合同の証明
相似の証明
作図
その他(平面図形)
その他(空間図形)
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

証明問題や文章で説明する問題は配点が高く、差がつきやすいのでしっかり準備しておく必要がある。

数と式

基本問題がほとんどなので、スマイルゼミの「3分トレーニング」などに繰り返し取り組んで、速く正確に問題を解く練習をしておこう。

方程式・不等式

「数と式」と同様に大問1で出題され、基本的な問題ばかりである。大問1は配点が大きいので、ミスなく答えて高得点を目指したいところ。

関数

大問で、線分比や面積比を利用した問題が出題されることが多い。類題に当たってよく練習しておこう。

確率・統計

確率、資料の整理、標本調査から2~3問程度出題される。基本的なレベルの問題なので、取りこぼさないようにしたい。

図形

面積や体積を求める問題や、作図問題、合同、相似、その他の証明問題が例年出題されているので、過去問などでよく練習しておくこと。

英語
―傾向と対策―

基本事項を広範囲にわたって学習するのがポイント!

出題の傾向

大問は5題で、リスニング、語彙・文法、長文読解、会話文読解という構成。条件作文は読解問題の中などに含まれている。小問数は約30問で、記述が全体のおよそ半分を占める。共通問題より難度の高い学校選択問題も実施。2024年の共通問題の出題内容は次の通りである。

大問1のリスニングは、絵などを参考にして、英語の問いに対する答えを記号で選ぶものを中心に、適語句補充形式の記述問題も出題されている。大問2は日本語のメモをもとにして、基本的な単語の綴りが問われる適語句補充問題のほか、2文以上で書く条件英作文が出題された。大問3は長文読解で、語順整序、適語句選択、英問英答の完成問題、内容把握問題などが中心。大問4は会話文の読解で、適文選択、内容を日本語で説明させる問題、語順整序、内容把握力を問う問題などが出題された。大問5は長文の内容把握問題と条件英作文。英作文は条件に合わせてスピーチ原稿を完成させる形式で、3文以上の英文で書くもの。

過去3年間の出題内容
リスニング 2022 2023 2024
選択問題
記述問題
音声 2022 2023 2024
発音・アクセント
強勢
文の区切り
語彙・文法 2022 2023 2024
単語の意味・関連知識
語形変化
連語
書き換え
適語句補充・選択
語順整序
用法選択
正誤問題
英作文 2022 2023 2024
条件作文
テーマ作文
和文英訳
長文読解 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
会話文 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

リスニング

スマイルゼミのリスニング講座で英語の発音に慣れよう。また、選択問題だけでなく記述問題も出題されるので、「だれが・いつ・どこで・何をするのか」を意識しながら聞き取る練習をすること。

語彙・文法

基本的な単語を正確に書けるように、日頃から綴りに注意して覚えよう。

読解問題

長文、会話文は短めの文章を、内容を押さえながらできるだけ多く読み、速く正確に内容を読み解く力を養っておこう。また、日本語で内容を説明する問題が出されるので、過去問で慣れておくと良い。

英作文

設問に対する「自分の考えとその理由」を2~3文程度で表現できるように、過去問を中心にして、英文の構成を考えながら書く練習をしておこう。

国語
―傾向と対策―

作文は高配点なので、減点されない書き方を身につけよう!

出題の傾向

大問は、国語の知識、説明的文章の読解、文学的文章の読解、古文の読解、作文という構成。小問数は約25問で、解答形式は記述が全体のおよそ半分を占める。2024年の出題内容は次の通り。

国語の知識では、漢字の読み書き(読み3問、書き取り2問)、文法(品詞、文の組み立て)、熟語の構成が出題された。また、スピーチ原稿の読解が出題された。長文読解は、内容理解や心情把握が中心で、長めの記述問題が目立つ。古文は、現代仮名遣いや内容理解に関する問題が中心。作文は、与えられた資料に関する条件作文。資料から読み取った内容と自分の体験を踏まえた内容の2段落構成で、220~260字で書くものであった。

過去3年間の出題内容
国語の知識 2022 2023 2024
漢字の読み書き
漢字の知識
語句の意味
慣用句・ことわざ・故事成語・四字熟語
文法(品詞)
文法(文の組み立て)
文法(表現技法)
文法(敬語)
説明的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
段落関係・接続語・指示語
文学的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
心情
情景
段落関係・接続語・指示語
古文の読解 2022 2023 2024
古文の知識
現代仮名遣い・古文の文法
現代語訳
内容理解
漢文の読解 2022 2023 2024
漢文の知識
内容理解
詩・短歌・俳句の鑑賞 2022 2023 2024
形式・表現技法・関連知識
内容理解
作文 2022 2023 2024
課題作文
資料を用いた作文
聞き取り 2022 2023 2024
放送による問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

国語の知識

漢字の読み書きは、確実に得点できるように、毎日練習しておこう。その際、熟語の意味や組み立てにも注意を払うこと。文法は、品詞の識別と文の組み立てを中心に問題演習を繰り返しておこう。

長文読解

できるだけ多くの問題に触れよう。内容理解を中心に、説明的文章なら「筆者が言いたいこと」、文学的文章なら「登場人物の心情の変化を追いかけること」を意識することが大切。

古文

現代仮名遣いに関する問題が例年出題されるので、確実に得点しよう。音読しながら、古文特有の表現に慣れておきたい。

作文

過去問で5年分は練習してみよう。条件から外れないように、細心の注意を払うこと。

理科
―傾向と対策―

長めの記述対策は万全に!

出題の傾向

例年、物理、化学、生物、地学の4分野からほぼ均等に出題されている。大問は5題で、小問集合1題と各分野から1題ずつという構成。小問数は約30問で、解答形式は記述が全体のおよそ6割を占めている。

2024年は、2023年同様に、大問1が各分野2問ずつの小問集合、大問2が地学、大問3が生物、大問4が化学、大問5が物理からの出題であった。同分野内での単元の融合問題が出題されるのが特徴で、身近な現象を題材にした活用型の問題も見られる。設問は、実験・観察を中心とした幅広い出題で、基礎的な知識や応用力を見るものが中心。記述式の問題では、計算や作図、化学反応式、比較的長めの論述なども出題されている。理科用語に関する設問は5問程度。実験器具の使い方や操作理由などを問う問題が頻出のため、注意が必要。

過去3年間の出題内容
物理 2022 2023 2024
力と圧力
電流
電流と磁界
運動の規則性(力のつり合い・速さ)
仕事
エネルギー
化学 2022 2023 2024
気体の性質
水溶液
物質の性質・状態変化
物質の成り立ち(原子・分子)
化学変化と化学反応式
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン
酸・アルカリとイオン
生物 2022 2023 2024
植物のからだのつくりとはたらき
植物のなかま
生物と細胞
動物のからだのつくりとはたらき
動物のなかま
進化
生物の成長とふえ方
遺伝
地学 2022 2023 2024
火山
地震
地層
気象観測
雲のでき方・湿度
天気の変化・日本の気象
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系・恒星
科学技術と人間 2022 2023 2024
エネルギー・科学技術
自然と人間 2022 2023 2024
生物と環境
実験・観察 2022 2023 2024
器具の使い方・操作
新傾向 2022 2023 2024
活用型問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

理科用語や原理・法則など教科書レベルの基本的な事項については、教科書を中心にして丁寧に押さえておくこと。実験・観察は、目的→方法→結果→考察の流れをしっかり把握した上で、実験器具の使い方や操作理由なども正確に覚えておこう。また、過去問などを利用し、記述式の問題の練習を繰り返しておくと良い。作図の練習も必要。さらに、単元融合問題や活用型問題にも過去問で慣れておきたい。

物理

法則や公式をもとに、計算問題に対応できるように練習しよう。また、計算の過程を書く問題が出題されることもあるので、その練習も忘れずに。

化学

化学反応式やイオン式はその意味も含めてしっかりと理解しておこう。また、化学変化と物質の質量などはグラフや表の読み取りが必須なので、問題集などを通して慣れておきたい。

生物・地学

教科書中心の学習で基本事項をきちんと押さえよう。「植物のからだのつくりとはたらき」がよく出題されているので、過去問に当たりしっかり復習しておくこと。

社会
―傾向と対策―

論述問題への対応力がカギ!

出題の傾向

大問6題の出題で、地理2題、歴史2題、公民1題、分野融合問題が1題という構成。小問数は約30問で、記述式の問題が全体の3分の1程度を占めている。設問は、基本的な知識を見るものが中心だが、字数制限のない長めの論述が6~7問出題されているので注意が必要。また、地図・地形図・写真・グラフなどの資料を用いた設問が多く、資料を読み取って判断する設問が目立つ。

地理は、世界、日本ともに広い地域の知識を問う問題や、地形図の読み取りが頻出。歴史は、どの時代もまんべんなく出題されているが、特に明治以降の近代史が例年出題されている。公民は、政治と経済のしくみについての問題が頻出である。

過去3年間の出題内容
地理 2022 2023 2024
世界の姿
アジア州
ヨーロッパ州・ロシア
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
世界全域
北海道地方
東北地方
関東地方
中部地方
近畿地方
中国・四国地方
九州地方・南西諸島
日本全域
地形図の読み取り
歴史 2022 2023 2024
文明のおこり
縄文・弥生・古墳時代
飛鳥時代
奈良時代
平安時代
鎌倉時代
室町・戦国時代
近世ヨーロッパ
安土・桃山時代
江戸時代
近代ヨーロッパ
明治時代
大正時代
昭和(戦前)
昭和(戦後)~平成
公民 2022 2023 2024
現代社会の特色・課題
人権・日本国憲法
包括的権利
自由権
社会権
その他の人権・公共の福祉・国民の義務
国会・内閣・裁判所
地方自治・防災
選挙・政党・マスメディア
家計・消費・流通など
企業
労働
市場経済・金融・景気
財政・税制・社会保障
国際社会と日本
共通 2022 2023 2024
論述
資料の読み取り
融合 2022 2023 2024
地理+歴史
地理+公民
歴史+公民
地理+歴史+公民
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

地理、歴史、公民、いずれも資料を用いた問題演習にしっかりと取り組むようにしよう。また、記述対策として過去問を利用し、自分の力で論述する練習をしておくこと。

地理

世界地理と日本地理が別々に出題される。世界地図の見方や気温と降水量のグラフの読み取り方をマスターしよう。また、農業、工業、貿易などの項目に分けて学習しておくこと。地形図の読み取りは、例年出題されるので要注意。

歴史

各時代の用語や人名をきちんと整理して暗記し、漢字で書けるようにしておこう。その上で、時代ごとの並べ替え問題にも対応できるように、歴史の大きな流れを意識して学習するのがオススメ。

公民

政治分野では、国会・内閣・裁判所、地方自治、選挙制度などが比較的よく出題される。また、経済分野では、財政・税制・社会保障が頻出。国際社会と日本からもよく出題されているので、きちんとポイントを整理しておこう。