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公立高校 入試問題 傾向と対策

三重県

※この情報は、2024年7月時点のものです。

数学
―傾向と対策―

基本問題をミスなく素速く解けるかが勝負の分かれ目!

出題の傾向

2024年は大問7題の構成で、小問数は約30問。教科書レベルの基本的な問題が多い。出題分野の偏りはなく、どれだけ幅広い学習をしてきたかが問われる。出題内容は次の通り。

大問1

計算などの基本問題が中心の小問集合。作図も出題されている。ここでの取りこぼしは避けたい。

大問2

資料の整理で、基本レベルの問題。

大問3

確率の問題で、条件設定がやや複雑。

大問4

連立方程式の文章題だが、比較的取り組みやすい。

大問5

関数と図形の融合問題。関数y=ax2と三角形を絡めた問題で、座標や三角形の面積などを求めるオーソドックスな出題となっている。

大問6~7

図形の応用問題。証明が例年出題されている。証明問題は、2022年までは合同と相似の両方が出題されていたが、2023年と2024年は相似のみの出題であった。線分の長さや体積の比を求める問題の中には難度の高いものも含まれ、差がつきやすい。

過去3年間の出題内容
数と式 2022 2023 2024
正の数・負の数
文字式の計算
因数分解
数・式の利用
規則性
平方根
方程式・不等式 2022 2023 2024
一次方程式
連立方程式
二次方程式
方程式の利用
不等式
関数 2022 2023 2024
比例・反比例
一次関数
関数y=ax2
関数と図形
関数の応用
確率・統計 2022 2023 2024
場合の数・確率
資料の整理
標本調査
図形 2022 2023 2024
角度
長さ・面積(平面図形)
長さ・面積(空間図形)
体積(空間図形)
合同の証明
相似の証明
作図
その他(平面図形)
その他(空間図形)
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

出題分野が幅広いため、日頃から苦手分野を作らないようにしておきたい。

数と式

基本レベルの問題なので、ケアレスミスで失点しないように、正確な計算を心がけよう。計算問題の練習は、少しずつでも毎日続けることがポイント。

方程式・不等式

基本的な方程式の文章題を取りこぼさないこと。

関数

関数と図形の融合問題は、直線や放物線の式、線分の長さ、面積を求めるなど、問題のパターンはある程度決まっているので、これらの解法をしっかり身につけておこう。

確率・統計

場合の数・確率と資料の整理は、基本問題を確実に解けるように、よく練習しておきたい。

図形

合同と相似の証明問題は、証明の手順をしっかりと押さえておくこと。円の性質や三平方の定理についてもしっかり確認しておきたい。

英語
―傾向と対策―

和文英訳形式の条件作文で得点アップを!

出題の傾向

中学3年間で学習する内容の「聞く・話す・読む・書く」の、各領域での基本的な英語力やコミュニケーション能力などを見るのが基本方針。

大問4題の構成で、小問数は約30問。記述式の問題が全体のおよそ3割を占める。2024年の出題内容は次の通り。

大問1はリスニングで、英語の会話と質問を聞いて、その答えの文を選択する、オーソドックスなものが中心。大問2は、会話文の読解と英語で書かれたグラフから読み取れることを表す英文を選択する問題が出題された。大問3の英作文は条件作文だが、形式としては和文英訳に近く、レベルは教科書の基本例文程度である。大問4は長文の総合読解問題で、設問は内容把握が中心である。主に適文選択、適語句補充、内容真偽の3パターンで出題されている。会話文の文章量はさほど多くないが、長文の文章量はやや多め。

過去3年間の出題内容
リスニング 2022 2023 2024
選択問題
記述問題
音声 2022 2023 2024
発音・アクセント
強勢
文の区切り
語彙・文法 2022 2023 2024
単語の意味・関連知識
語形変化
連語
書き換え
適語句補充・選択
語順整序
用法選択
正誤問題
英作文 2022 2023 2024
条件作文
テーマ作文
和文英訳
長文読解 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
会話文 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

リスニング

スマイルゼミのリスニング講座で英語の発音に慣れよう。内容に関する選択問題が出題されるので、「だれが・いつ・どこで・何をするのか」を意識しながら聞き取る練習をしておこう。

読解問題

会話文、長文ともに話の流れを追いながらポイントをつかめるように、素速く正確に内容を読み解く力を養っておこう。適文・適語句選択、適語句補充、内容真偽の問題に集中的に取り組むこと。過去問を利用して、記述問題にも十分慣れておくことが得点アップのカギとなる。

英作文

英作文はどちらかと言うと和文英訳に近いので、教科書の基本例文を読み込み、しっかり書けるようにしておこう。

国語
―傾向と対策―

幅広く出題されるのが特徴。国語の知識は確実に押さえよう!

出題の傾向

大問5題の構成で、国語の知識・読解力・表現力など、国語の総合力を見られる。小問数は25~30問で例年と変わりなく、記述式が全体のおよそ6割を占める。2024年の出題内容は次の通り。

大問1は漢字の読み書き8問。大問2は文学的文章の読解で、内容理解と登場人物の心情把握が中心。大問3は説明的文章の読解で、文章内容を問う問題が柱となっている。また、大問2~3の長文読解では、文法(品詞・文の組み立て)など国語の知識を問う問題も幅広く出題されている。大問4は古文と漢文の読解で、古文の現代仮名遣いへの書き換え、正しい返り点をつけた漢文を選択する問題、内容理解の4問構成。大問5はグラフや表などの資料と話し合いの読解問題で、作文(160~200字)はここで出題された。テーマは「交流会で楽しんでもらうための工夫」で、資料を参考にして書くもの。また、案内状の下書きに関して、文法(敬語)の問題も見られた。

過去3年間の出題内容
国語の知識 2022 2023 2024
漢字の読み書き
漢字の知識
語句の意味
慣用句・ことわざ・故事成語・四字熟語
文法(品詞)
文法(文の組み立て)
文法(表現技法)
文法(敬語)
説明的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
段落関係・接続語・指示語
文学的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
心情
情景
段落関係・接続語・指示語
古文の読解 2022 2023 2024
古文の知識
現代仮名遣い・古文の文法
現代語訳
内容理解
漢文の読解 2022 2023 2024
漢文の知識
内容理解
詩・短歌・俳句の鑑賞 2022 2023 2024
形式・表現技法・関連知識
内容理解
作文 2022 2023 2024
課題作文
資料を用いた作文
聞き取り 2022 2023 2024
放送による問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

国語の知識

漢字の読み書きは貴重な得点源なので、少しずつでも毎日練習しておこう。また、文法の「品詞の識別、文の組み立て」は頻出なので、教科書や問題集でしっかり復習しておきたい。

長文読解

文学的文章は「登場人物の心理を考えながら読むこと」、説明的文章は「筆者の言いたいことを押さえて読むこと」が大切。なるべく多くの文章に取り組んでおこう。

古文・漢文

現代語訳のついた文章をじっくり読んで、古文特有の表現に慣れておくことが大切。その際、主語はだれかを理解しながら読むこと。歴史的仮名遣いから現代仮名遣いへの書き換えは完璧に押さえておこう。漢文は、返り点のつけ方や書き下し文などの基本的なルールを押さえておくこと。

作文

まずはパターンをつかむため、5年分ぐらいの過去問で練習しよう。課題が複数ある場合は全ての選択肢について書いてみよう。コラムなどを読み、それに対して自分がどのように思うかを書いてみると、表現力アップにつながるのでオススメ。

理科
―傾向と対策―

理科用語は漢字で書けるようにしておこう!

出題の傾向

物理、化学、生物、地学の各分野から均等に出題されている。例年通り大問8題の出題で、各分野2題ずつの構成。小問数は40~45問で、記述式の問題が全体のおよそ半分を占める。

2024年の記述は、理科用語のほかに短文記述が3問、計算、イオン式を答えるものなどが出題された。計算問題が多いのが目立つ。理科用語で漢字指定がある場合は、ひらがなで書いても得点にならないので注意が必要。中学3年間で学習する内容から偏りなく出題され、全体の問題数は多いが、大半は教科書で扱われることの多い基本的な事項であり、応用問題はさほど多くない。また、出題内容は、前年との重複が少ない。

過去3年間の出題内容
物理 2022 2023 2024
力と圧力
電流
電流と磁界
運動の規則性(力のつり合い・速さ)
仕事
エネルギー
化学 2022 2023 2024
気体の性質
水溶液
物質の性質・状態変化
物質の成り立ち(原子・分子)
化学変化と化学反応式
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン
酸・アルカリとイオン
生物 2022 2023 2024
植物のからだのつくりとはたらき
植物のなかま
生物と細胞
動物のからだのつくりとはたらき
動物のなかま
進化
生物の成長とふえ方
遺伝
地学 2022 2023 2024
火山
地震
地層
気象観測
雲のでき方・湿度
天気の変化・日本の気象
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系・恒星
科学技術と人間 2022 2023 2024
エネルギー・科学技術
自然と人間 2022 2023 2024
生物と環境
実験・観察 2022 2023 2024
器具の使い方・操作
新傾向 2022 2023 2024
活用型問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

教科書で扱われることの多い実験や観察を題材にした問題が多いため、教科書とスマイルゼミでしっかり復習しておくこと。器具の使い方・操作は頻出なので、よく確認しておきたい。

物理

公式や法則を正確に覚えよう。計算問題の難度は高くないが、短い時間で解く力が要求されるため、時間配分に気をつけて演習を繰り返したい。電流に関するグラフ、光などの作図の練習もしておこう。

化学

化学反応式やイオン式は正しく書けるようにしよう。また、化学変化と物質の質量はグラフや表の読み取りが出題されやすいため、過去問などを利用して練習するのが効果的。

生物・地学

教科書に出てくる理科用語は漢字で書けるようにしておこう。その上で、科学的な事象について、簡単に説明する力を身につけたい。理科用語を短文で説明する練習がオススメ。

社会
―傾向と対策―

基礎を固めて高得点を狙おう!

出題の傾向

基本的な力を幅広く見る方針。例年大問5題の出題で、地理が2題、歴史が2題、公民が1題という構成。地理と歴史の配点がやや高い。2024年の小問数は約40問で、解答形式は記述式が全体のおよそ3割を占めている。用語などの記述問題のほか、論述問題が6問出題された。求められる知識自体はさほど難しくはないが、各分野とも広い範囲で問われるのが特徴である。

世界地理、日本地理ともに出題範囲は広い。世界の姿は頻出。地形図の読み取りも出題された。歴史は、縄文・弥生・古墳時代~現代までと非常に範囲が広い。公民は政治分野、経済分野、国際分野からバランス良く出題されている。

過去3年間の出題内容
地理 2022 2023 2024
世界の姿
アジア州
ヨーロッパ州・ロシア
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
世界全域
北海道地方
東北地方
関東地方
中部地方
近畿地方
中国・四国地方
九州地方・南西諸島
日本全域
地形図の読み取り
歴史 2022 2023 2024
文明のおこり
縄文・弥生・古墳時代
飛鳥時代
奈良時代
平安時代
鎌倉時代
室町・戦国時代
近世ヨーロッパ
安土・桃山時代
江戸時代
近代ヨーロッパ
明治時代
大正時代
昭和(戦前)
昭和(戦後)~平成
公民 2022 2023 2024
現代社会の特色・課題
人権・日本国憲法
包括的権利
自由権
社会権
その他の人権・公共の福祉・国民の義務
国会・内閣・裁判所
地方自治・防災
選挙・政党・マスメディア
家計・消費・流通など
企業
労働
市場経済・金融・景気
財政・税制・社会保障
国際社会と日本
共通 2022 2023 2024
論述
資料の読み取り
融合 2022 2023 2024
地理+歴史
地理+公民
歴史+公民
地理+歴史+公民
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

地理

世界の姿をしっかり押さえた上で、各地域の自然環境や農業、産業や貿易など、項目別に要点を整理しよう。

歴史

出題範囲が幅広いので、特定の時代に偏ることなく、年表なども用いて時代ごとの重要な出来事や人物名を暗記すること。

公民

政治分野と経済分野の、教科書レベルの用語を確認しよう。現代社会の特色・課題、国際社会と日本が頻出なので、注意を払うようにしたい。

3分野ともに、教科書とスマイルゼミ中心の学習で、基礎固めから始めよう。また、論述問題対策として、過去問を活用し、グラフや表から要点を見抜いて、自分の力で文にまとめる訓練をしておきたい。