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公立高校 入試問題 傾向と対策

神奈川県

※この情報は、2024年7月時点のものです。

数学
―傾向と対策―

解答形式に左右されない基礎力を身につけよう!

出題の傾向

大問6題の構成。小問数は約25問で、幅広い分野からバランス良く出題されている。問題の傾向はあまり変化していないが、2023年から解答形式が大きく変化し、記述型の選択問題(0~9から選択)も含めれば、全て選択問題といえる。対策としては、選択肢がなくても答えを導き出せるようにしっかり練習しておくことである。2024年の出題内容は次の通り。

前半

小問集合。数と式、方程式・不等式、関数、資料の整理、平面図形、空間図形などの分野から偏りなく出題されている。教科書の基本レベルの問題であり、全体の配点の6割強を占めるので、取りこぼすことは避けたい。2024年は相似の証明が出題された。例年、穴埋めによる完成形式になっている。

後半

関数と図形、確率、空間図形からそれぞれ1題ずつ出題された。関数は式を求めるものが多い。確率は問題設定がやや複雑で、条件を読み取って整理するのに時間がかかるので、注意が必要である。空間図形は図形の表面の2点間の距離を求めさせるものがよく出題されている。

過去3年間の出題内容
数と式 2022 2023 2024
正の数・負の数
文字式の計算
因数分解
数・式の利用
規則性
平方根
方程式・不等式 2022 2023 2024
一次方程式
連立方程式
二次方程式
方程式の利用
不等式
関数 2022 2023 2024
比例・反比例
一次関数
関数y=ax2
関数と図形
関数の応用
確率・統計 2022 2023 2024
場合の数・確率
資料の整理
標本調査
図形 2022 2023 2024
角度
長さ・面積(平面図形)
長さ・面積(空間図形)
体積(空間図形)
合同の証明
相似の証明
作図
その他(平面図形)
その他(空間図形)
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

分野ごとの出題傾向に大きな変化はないので、過去問などで傾向に合わせた対策をしっかりしておこう。

数と式

教科書の基本レベルの問題なので、ケアレスミスで失点しないよう気をつけること。スマイルゼミの「3分トレーニング」で計算力を磨くのがオススメ。

方程式・不等式

数と式と合わせて小問集合で出題されており、基本的な問題ばかりである。小問集合は配点の比重が大きいので、確実に得点しておきたい。

関数

関数の式を求める問題や、関数と絡めて面積比や線分比を用いて解く問題が出題されることが多いため、過去問などに取り組み、類題に当たっておくこと。

確率・統計

確率は大問で、問題文が長く、複雑な条件設定のものが出題されているので、条件を整理して解答する練習をしておこう。また、資料の整理は小問集合で出題されている。平均値や中央値など、用語の知識があれば比較的得点しやすい分野なので、よく復習しておこう。箱ひげ図にも慣れておきたい。

図形

平面図形は小問集合で面積や体積、角度を求める問題、穴埋め形式の証明などが出題されている。知識の抜けがないよう徹底し、証明の手順をよく確認しておこう。空間図形は2点間の距離を求める問題が例年出題されているので、過去問などで解き方を押さえておくことが重要である。

英語
―傾向と対策―

絵・図表・グラフの読み取りがポイント!

出題の傾向

リスニングを含む大問8題の構成で、小問数は25~30問。2022年から解答形式が大きく変わり、記述は条件英作文1問のみで、あとは全て選択問題。条件英作文も6語以上と比較的短い。読解問題の文章量が多いため、英語の長文を速く正確に読み解くことが重要となる。また、絵・図表・グラフなどの資料が多用されるので、こうした出題形式に十分に慣れておく必要がある。

大問1はリスニングで、平易な会話や英文を聞いて、選択肢から答えを選ぶ問題。大問2・3は適語句選択による英文の完成問題。大問4は語順整序。大問5は絵にもとづいて会話を完成させる条件英作文。大問6~8は長文と会話文の読解総合問題となっている。いずれも内容把握を中心に、色々な角度から読解力が問われる。

過去3年間の出題内容
リスニング 2022 2023 2024
選択問題
記述問題
音声 2022 2023 2024
発音・アクセント
強勢
文の区切り
語彙・文法 2022 2023 2024
単語の意味・関連知識
語形変化
連語
書き換え
適語句補充・選択
語順整序
用法選択
正誤問題
英作文 2022 2023 2024
条件作文
テーマ作文
和文英訳
長文読解 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
会話文 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

リスニング

スマイルゼミのリスニング講座で英語の発音に慣れよう。その際、「だれが、いつ、どこで、何をするのか」を意識しながら聞き取る練習をしよう。

語彙・文法

教科書レベルの単語の綴りや語形変化を徹底的に復習しておこう。文法は、教科書の基本的な例文を音読しながら覚えるのが効果的。

英作文

過去問なども含め、英作文の問題にしっかり取り組み、条件に合った簡単な英文が書けるように、よく練習しておくこと。

読解問題

長文・会話文は長めの文章を、内容を押さえながらできるだけ多く読み、速く正確に英文を読み解く力を養っておこう。資料を用いた問題が非常に多いので、過去問を中心にして図表やグラフの読み取りの練習も欠かさず行うようにしたい。文整序形式の選択問題も見られるため、過去問で慣れておこう。

国語
―傾向と対策―

独特の条件作文の出題形式に慣れる!

出題の傾向

例年、大問5題の構成で、小問数は30問。記述は大問5の作文だけで、その他は全て選択問題となっている。

2024年、大問1は漢字の読み書きと短歌の内容理解。漢字の書き取りは、カタカナで書かれた熟語から同じ漢字が使われているものを選ぶ方式となっている。長文読解は、大問2が文学的文章、大問3が説明的文章であった。どちらも文章と選択肢が比較的長めなので、時間配分にも注意し、速く正確に内容を読み取る必要がある。設問は心情把握や内容理解が中心となっているが、対義語や文法(品詞)などの知識問題も出題されている。大問4は古文で、内容理解の設問が中心。大問5は、説明的文章2つ・メモ・まとめの読解で、メモに当てはまる語句の組み合わせを選択する問題と、資料を読み取った上で、まとめの文章中に当てはまる内容を25~35字の文で記述する形式の、特徴ある作文が出題されている。

過去3年間の出題内容
国語の知識 2022 2023 2024
漢字の読み書き
漢字の知識
語句の意味
慣用句・ことわざ・故事成語・四字熟語
文法(品詞)
文法(文の組み立て)
文法(表現技法)
文法(敬語)
説明的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
段落関係・接続語・指示語
文学的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
心情
情景
段落関係・接続語・指示語
古文の読解 2022 2023 2024
古文の知識
現代仮名遣い・古文の文法
現代語訳
内容理解
漢文の読解 2022 2023 2024
漢文の知識
内容理解
詩・短歌・俳句の鑑賞 2022 2023 2024
形式・表現技法・関連知識
内容理解
作文 2022 2023 2024
課題作文
資料を用いた作文
聞き取り 2022 2023 2024
放送による問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

国語の知識

漢字の読み書きは貴重な得点源なので、漢字練習は毎日続けよう。文法は品詞の識別を中心に練習するのがオススメ。

長文読解

例年、かなり長い文章が出題されるので、速読の練習をしておこう。その際、説明的文章なら「筆者が言いたいこと」、文学的文章なら「登場人物の心情の変化を追いかけること」を意識しよう。

古文

音読しながら、古文特有の表現に慣れておくこと。読み取りは細部にこだわらず、大きな流れを捉えることが重要。

作文

過去問に5年分は取り組んでおきたい。また、グラフのデータの読み取りが出題されることもあるので、読み取った内容をまとめる練習もしよう。

理科
―傾向と対策―

基本的な知識を確実に押さえよう!

出題の傾向

物理、化学、生物、地学の4分野から均等に出題されている。大問8題の出題で、各分野から2題ずつの構成。小問数は約35問で、全て選択式。教科書で扱われている実験や観察に関する基本的な問題のほか、思考力や概念の深い理解を要する問題も数問出題されている。小問の問題文が長めなので、何を問われているかを素速く的確に読み取る必要がある。

物理では「電流」、化学では「化学変化と化学反応式」、生物では「植物のからだのつくりとはたらき」、「動物のからだのつくりとはたらき」、地学では「地層」、「雲のでき方・湿度」、「天体の動きと地球の自転・公転」が頻出である。

過去3年間の出題内容
物理 2022 2023 2024
力と圧力
電流
電流と磁界
運動の規則性(力のつり合い・速さ)
仕事
エネルギー
化学 2022 2023 2024
気体の性質
水溶液
物質の性質・状態変化
物質の成り立ち(原子・分子)
化学変化と化学反応式
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン
酸・アルカリとイオン
生物 2022 2023 2024
植物のからだのつくりとはたらき
植物のなかま
生物と細胞
動物のからだのつくりとはたらき
動物のなかま
進化
生物の成長とふえ方
遺伝
地学 2022 2023 2024
火山
地震
地層
気象観測
雲のでき方・湿度
天気の変化・日本の気象
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系・恒星
科学技術と人間 2022 2023 2024
エネルギー・科学技術
自然と人間 2022 2023 2024
生物と環境
実験・観察 2022 2023 2024
器具の使い方・操作
新傾向 2022 2023 2024
活用型問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

理科用語や原理・法則などの基本的な事項は確実な得点源なので、教科書を中心に丁寧に押さえておこう。観察や実験についての問題では、素速く状況を把握して解く力が求められる。時間配分も意識して学習を進めること。

物理

法則や公式をもとに、電流、速さなどは速く確実に計算問題に答えられるように、よく練習しておこう。

化学

化学反応式やイオン式はその意味も含めてしっかりと理解しておこう。溶解度や、化学変化と物質の質量などはグラフの読み取りが必須なので、類題などに取り組んで慣れておくこと。

生物・地学

教科書中心の学習で基本事項をきちんと押さえよう。スマイルゼミの「3分トレーニング」や「暗記カード」で繰り返し学習すると効果的。

社会
―傾向と対策―

外国も含めた歴史の大きな流れを把握しておこう!

出題の傾向

大問数は7題で、小問数は30~35問。地理、歴史、公民から2題ずつと分野融合問題1題の構成で、バランスの良い出題となっている。2021年までは記述式の問題が見られたが、2022年から全て選択問題(マークシート方式)で出題されている。出題形式は、表や図、グラフなどの資料を読み取って、正解を選ばせるものが多い。資料の読み取りに時間がかかるため、時間配分には十分に注意したい。

地理は基本的な知識を問うものがメインで、地形図の読み取りは例年出題されている。歴史は各時代の出来事を抽出して古い順に並べかえたものを選択する、という問題が頻出。2024年の公民は、国会や裁判所のしくみなどのほか、政府・日本銀行・銀行・企業などを中心にした経済の循環、SDGsで日本が行っている取り組みなど、現代社会の理解や課題に関する出題も見られた。

過去3年間の出題内容
地理 2022 2023 2024
世界の姿
アジア州
ヨーロッパ州・ロシア
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
世界全域
北海道地方
東北地方
関東地方
中部地方
近畿地方
中国・四国地方
九州地方・南西諸島
日本全域
地形図の読み取り
歴史 2022 2023 2024
文明のおこり
縄文・弥生・古墳時代
飛鳥時代
奈良時代
平安時代
鎌倉時代
室町・戦国時代
近世ヨーロッパ
安土・桃山時代
江戸時代
近代ヨーロッパ
明治時代
大正時代
昭和(戦前)
昭和(戦後)~平成
公民 2022 2023 2024
現代社会の特色・課題
人権・日本国憲法
包括的権利
自由権
社会権
その他の人権・公共の福祉・国民の義務
国会・内閣・裁判所
地方自治・防災
選挙・政党・マスメディア
家計・消費・流通など
企業
労働
市場経済・金融・景気
財政・税制・社会保障
国際社会と日本
共通 2022 2023 2024
論述
資料の読み取り
融合 2022 2023 2024
地理+歴史
地理+公民
歴史+公民
地理+歴史+公民
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

地理、歴史、公民、いずれも教科書とスマイルゼミでしっかりと基本事項を押さえた上で、過去問などを用いて、グラフや資料を素速く読み取れるように練習しておきたい。

地理

世界地理と日本地理が別々に出題される。世界地理は、時差の計算、世界各地の気候や文化、貿易などを押さえよう。また、日本地理は、各地域の農業や工業の特色をまとめておこう。地形図の読み取りは頻出なので、過去問を中心にして練習を繰り返しておくこと。

歴史

各時代の用語、出来事、人名などを正確に暗記して、歴史の大きな流れを意識した学習を心がけよう。

公民

国会、日本国憲法の基本的な事項のほか、社会保障と税制、市場経済・金融・景気のしくみに関するものがよく出題されているので、対策が必要。また、時事的な問題にも関心を持ちながら、学習を進めていきたい。