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公立高校 入試問題 傾向と対策

鹿児島県

※この情報は、2024年7月時点のものです。

数学
―傾向と対策―

解き方を「書く」練習が必要!

出題の傾向

例年、大問5題の構成で、小問数は35問程。理由説明や計算の過程を記述する問題が複数出題されているため、時間配分には注意が必要。2024年の出題内容は次の通り。

大問1

基本レベルの小問集合。数と式の計算のほか、図形、確率・統計分野などの問題も見られる。配点の約3割を占めるため、取りこぼしは避けたい。

大問2

基本~標準レベルの小問集合。作図や空間図形、方程式の文章題も出題されている。

大問3

資料の整理からの出題で標準レベルの問題。問題文が長く、内容を読み解くのに時間がかかる上、表やグラフの正確な読み取りが必要。

大問4

関数の応用問題で、方程式の利用と絡めた問題は難度が高い。

大問5

平面図形の問題。三角形の合同を穴埋め式で証明する問題や、難度が高く差のつく問題も見られた。

過去3年間の出題内容
数と式 2022 2023 2024
正の数・負の数
文字式の計算
因数分解
数・式の利用
規則性
平方根
方程式・不等式 2022 2023 2024
一次方程式
連立方程式
二次方程式
方程式の利用
不等式
関数 2022 2023 2024
比例・反比例
一次関数
関数y=ax2
関数と図形
関数の応用
確率・統計 2022 2023 2024
場合の数・確率
資料の整理
標本調査
図形 2022 2023 2024
角度
長さ・面積(平面図形)
長さ・面積(空間図形)
体積(空間図形)
合同の証明
相似の証明
作図
その他(平面図形)
その他(空間図形)
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

数と式

基本問題なので、ケアレスミスに注意して確実に得点したい。計算問題の練習を毎日続けることが大事。

方程式と不等式

方程式を利用した文章題が例年出題されている。計算自体は複雑なものではないが、答えを求める過程を記述する問題もあるため、過去問で出題形式に慣れておきたい。

関数

2024年は出題されなかったが、関数と図形の問題がよく出題されるので、重点的に対策しておこう。過去問を解いた上で、類題演習を繰り返すのがオススメ。

確率・統計

度数分布表やヒストグラム、箱ひげ図の読み取りが必要な、統計分野の問題が頻出なので、基本的な知識をしっかり押さえ、問題演習を通じてグラフや表の読み取りに慣れておこう。

図形

円の性質・三平方の定理を利用する問題が多いので、確実に押さえておきたい。多様な問題パターンに当たってよく練習しておくこと。

英語
―傾向と対策―

英作文と日本語の記述問題が特徴!

出題の傾向

例年、リスニングを含む大問4題の構成。小問数は約30問で、記述式の問題が全体のおよそ6割を占める。2024年の出題内容は次の通り。

大問1はリスニングで、会話や英文を聞いて選択肢から正解を選ぶ問題と、適語句補充や短い英文で答える記述式の問題が出題されている。大問2は適語句(文)の補充・選択の問題が中心で、一連の出来事の様子を表したイラスト(4コマ)に沿って30~40語(2文以上も可)で書く英作文も見られた。大問3は生徒が授業で行った英語のスピーチの読解や、英語で書かれた「観光プランの比較表」や「新聞の記事」を見たり読んだりして交わされる会話文の読解などが出題された。設問はいずれも内容理解が中心。大問4は長文読解で、文章の内容を正確に理解しているかが問われる。また、45字程度の日本語で答えさせる問題や20語程度の英作文も出題されている。全体的に文章や設問は標準レベルだが、文章がやや長めなので、時間配分に注意が必要である。

過去3年間の出題内容
リスニング 2022 2023 2024
選択問題
記述問題
音声 2022 2023 2024
発音・アクセント
強勢
文の区切り
語彙・文法 2022 2023 2024
単語の意味・関連知識
語形変化
連語
書き換え
適語句補充・選択
語順整序
用法選択
正誤問題
英作文 2022 2023 2024
条件作文
テーマ作文
和文英訳
長文読解 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
会話文 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

リスニング

スマイルゼミのリスニング講座で、英語の発音に耳を慣らしておくこと。英語の聞き取りのコツをつかむために、地道に練習していこう。

英作文

条件に合わせた30語程度の英文が書けるように、基本的な語彙や文法を使ってよく練習しておこう。また、教科書に載っている英作文問題にも丁寧に取り組むこと。

読解問題

長文は、内容をしっかり押さえながら、少しずつ読み解くスピードを上げられるように訓練しよう。会話文は、あいさつなどの日常的な会話、依頼、許可などの表現のほか、よく使う慣用表現を復習しよう。

国語
―傾向と対策―

全得点のおよそ4分の3を占める記述問題と作文の攻略がポイント!

出題の傾向

国語の知識・読解力・表現力など、国語の総合力を見るのが基本方針。大問5題の構成で、小問数は約25問。解答形式は全体のおよそ4分の3が記述式である。2024年の出題内容は次の通り。

大問1は、漢字の読み書きと漢字の知識問題(行書)。大問2は説明的文章の読解で、内容理解が中心。65字以内の長めの記述も含まれている。また、熟語に関する国語の知識問題も見られた。大問3は古文の読解で、歴史的仮名遣いから現代仮名遣いへの書き換え問題は例年出題されている。大問4は文学的文章の読解で、内容理解と登場人物の心情把握が中心。大問5は作文。インタビューや話し合い、グラフや表などの資料を参考にして、「在留外国人が抱える課題に対してできること」というテーマで書くもので、制限字数は120~160字であった。

過去3年間の出題内容
国語の知識 2022 2023 2024
漢字の読み書き
漢字の知識
語句の意味
慣用句・ことわざ・故事成語・四字熟語
文法(品詞)
文法(文の組み立て)
文法(表現技法)
文法(敬語)
説明的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
段落関係・接続語・指示語
文学的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
心情
情景
段落関係・接続語・指示語
古文の読解 2022 2023 2024
古文の知識
現代仮名遣い・古文の文法
現代語訳
内容理解
漢文の読解 2022 2023 2024
漢文の知識
内容理解
詩・短歌・俳句の鑑賞 2022 2023 2024
形式・表現技法・関連知識
内容理解
作文 2022 2023 2024
課題作文
資料を用いた作文
聞き取り 2022 2023 2024
放送による問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

国語の知識

漢字の読み書きは確実な得点源なので、毎日練習しよう。また、漢字の総画数や筆順、行書と楷書の問題も頻出なので、教科書などを活用して、できるだけ知識を増やしておきたい。文法は、品詞の識別を中心にした学習を心がけよう。

長文読解

説明的文章は「筆者は何が言いたいのか」、文学的文章は「登場人物の心情を追うこと」を意識して読むことが大切。記述問題が多く、配点も大きいので、過去問を活用して出題形式に慣れておくこと。

古文

内容理解の出題が中心なので、できるだけ多くの問題に取り組み、古文特有の表現に慣れておこう。歴史的仮名遣いから現代仮名遣いへの書き換えのルールは、よく復習しておきたい。

作文

まず、過去問で5年分ぐらいは、実際に書いてみよう。過去問演習ができたら、他の問題集なども利用して様々な形式の作文問題に取り組もう。

理科
―傾向と対策―

「実験・観察」は目的→方法→結果→考察の流れで理解!

出題の傾向

物理、化学、生物、地学の4分野からほぼ均等に出題されている。大問5題の出題で、各分野1題ずつと、4分野の小問集合1題の構成。一部で分野融合問題も見られる。小問数は35~40問程で、全体のおよそ3分の2を記述式が占めている。設問は、実験・観察の目的→方法→結果→考察の流れの中で、幅広い基礎知識や応用力を見るものが中心。記述は、理科用語、短文記述、化学反応式、作図、計算などが出題されている。実験・観察における器具の使い方・操作は頻出である。

近年は、物理の「電流」、化学の「物質の性質・状態変化」、「化学変化と化学反応式」、生物の「生物と環境」、地学の「地震」からの出題が目立つ。

過去3年間の出題内容
物理 2022 2023 2024
力と圧力
電流
電流と磁界
運動の規則性(力のつり合い・速さ)
仕事
エネルギー
化学 2022 2023 2024
気体の性質
水溶液
物質の性質・状態変化
物質の成り立ち(原子・分子)
化学変化と化学反応式
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン
酸・アルカリとイオン
生物 2022 2023 2024
植物のからだのつくりとはたらき
植物のなかま
生物と細胞
動物のからだのつくりとはたらき
動物のなかま
進化
生物の成長とふえ方
遺伝
地学 2022 2023 2024
火山
地震
地層
気象観測
雲のでき方・湿度
天気の変化・日本の気象
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系・恒星
科学技術と人間 2022 2023 2024
エネルギー・科学技術
自然と人間 2022 2023 2024
生物と環境
実験・観察 2022 2023 2024
器具の使い方・操作
新傾向 2022 2023 2024
活用型問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

理科用語や原理・法則などの基本的な事項については、漢字で書けるようにしておこう。実験・観察は目的→方法→結果→考察の流れを把握した上で、演習に取り組みたい。実験・観察における器具の使い方・操作、そして、操作の理由は正確に押さえておこう。

物理

法則や公式をもとに、力と圧力、電流、速さ、仕事などは、計算問題に対応できる学力を養っておこう。また、光、電流は作図の練習も必要である。

化学

化学反応式やイオン式はその意味も含めて正確に覚えておくこと。化学変化と物質の質量はグラフや表の読み取りが必須なので、よく練習しておきたい。

生物・地学

教科書中心の学習で、理科用語や基本事項を確実に押さえておこう。スマイルゼミの「暗記カード」と「3分トレーニング」に、繰り返し取り組むのが効果的。

社会
―傾向と対策―

記述・論述力が勝負を分ける!

出題の傾向

例年通り大問3題の出題で、地理、歴史、公民の各分野1題ずつの構成。小問数約40問のうち、記号選択の問題が全体のおよそ半分弱で、用語記述や論述が多いのが特徴である。また、表やグラフ、写真、地図などの資料を読み取らせる問題も多く、分析力や考察力が問われる。ただし、求められる知識は教科書の基本レベルのものがほとんどなので、難度はさほど高くはない。

地理は、世界の各州や日本の各地方について広く問う問題が多い。歴史は、古代~現代の大きな流れを問うものが中心となっている。公民は、人権、国会・内閣・裁判所、市場経済、財政など、教科書で扱われている基本的なテーマがよく出題されている。また、2024年は為替相場に関する問題など、現代社会の特色・課題に関するものも出題された。

過去3年間の出題内容
地理 2022 2023 2024
世界の姿
アジア州
ヨーロッパ州・ロシア
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
世界全域
北海道地方
東北地方
関東地方
中部地方
近畿地方
中国・四国地方
九州地方・南西諸島
日本全域
地形図の読み取り
歴史 2022 2023 2024
文明のおこり
縄文・弥生・古墳時代
飛鳥時代
奈良時代
平安時代
鎌倉時代
室町・戦国時代
近世ヨーロッパ
安土・桃山時代
江戸時代
近代ヨーロッパ
明治時代
大正時代
昭和(戦前)
昭和(戦後)~平成
公民 2022 2023 2024
現代社会の特色・課題
人権・日本国憲法
包括的権利
自由権
社会権
その他の人権・公共の福祉・国民の義務
国会・内閣・裁判所
地方自治・防災
選挙・政党・マスメディア
家計・消費・流通など
企業
労働
市場経済・金融・景気
財政・税制・社会保障
国際社会と日本
共通 2022 2023 2024
論述
資料の読み取り
融合 2022 2023 2024
地理+歴史
地理+公民
歴史+公民
地理+歴史+公民
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

3分野ともに、まずは基礎固めと苦手分野の克服を目指したい。教科書とスマイルゼミで、基本事項をしっかり押さえ、記述・論述対策として、過去問を活用しよう。

地理

世界の各州と日本の各地方の自然、気候、農業、工業、貿易や人口などの重要テーマごとに、要点を整理しよう。

歴史

時代ごとに区切って、重要な出来事やそれに関わる人名などを暗記することが大切。また、出題範囲が広いので、年表を使って歴史の大きな流れを見るように心がけること。

公民

教科書レベルの重要事項をしっかりと理解して暗記しよう。また、時事的な問題にも関心を持ちながら学習を進めたい。