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公立高校 入試問題 傾向と対策

兵庫県

※この情報は、2024年7月時点のものです。

数学
―傾向と対策―

図形分野の攻略が高得点のカギ!

出題の傾向

例年通り大問6題の構成。小問数は30~35問。大問2以降で比較的難度の高い問題が出題されることが多い。2024年の出題内容は次の通り。

大問1

計算など基本問題が中心の小問集合。方程式、図形や関数などの問題も含まれる。比較的取り組みやすい問題なので、取りこぼしは避けたい。

大問2~6

各分野の標準~応用問題。典型的な問題が中心だが、条件設定が複雑な、関数の応用、数の性質、資料の整理などの問題も出題されている。関数は、応用問題と図形を絡めたものが出題された。平面図形は、穴埋め形式の証明問題が出題され、相似の証明とそれを利用して線分の長さを求めるというものであった。資料の整理は、複雑な条件設定を理解するのに時間がかかり、差がつく問題であった。

過去3年間の出題内容
数と式 2022 2023 2024
正の数・負の数
文字式の計算
因数分解
数・式の利用
規則性
平方根
方程式・不等式 2022 2023 2024
一次方程式
連立方程式
二次方程式
方程式の利用
不等式
関数 2022 2023 2024
比例・反比例
一次関数
関数y=ax2
関数と図形
関数の応用
確率・統計 2022 2023 2024
場合の数・確率
資料の整理
標本調査
図形 2022 2023 2024
角度
長さ・面積(平面図形)
長さ・面積(空間図形)
体積(空間図形)
合同の証明
相似の証明
作図
その他(平面図形)
その他(空間図形)
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

数と式

基本レベルの問題は、ケアレスミスに気をつけて、確実に得点しよう。

方程式・不等式

二次方程式はよく出題されている。また、方程式の文章題が出題されることもあるので要注意。過去問を解いた上で、類題で繰り返し練習しておきたい。

関数

関数と図形の融合問題や、グラフの読み取りが必要な問題が頻出なので、標準レベルの類題に数多く当たり、応用力を磨こう。

確率・統計

確率の応用問題は、与えられたルールを正しく理解し、樹形図や表などを用いて状況を整理する練習をしておくこと。

図形

穴埋め形式の証明問題は、全体の流れから適切な図形の性質や知識を利用して選択肢から選ぶ必要があるので、円の性質や中点連結定理などの図形の基礎知識をよく理解しておこう。

英語
―傾向と対策―

読解問題では選択肢をしっかり吟味することが大切!

出題の傾向

基本的な英語力やコミュニケーション能力を見るのが基本方針。例年通りの出題傾向で、大問5題の構成。小問数は35~40問で、解答形式は記述式が全体の約3割を占めている。2024年の出題内容は次の通り。

大問1はリスニングで、英語の会話や説明を聞いて答える選択問題。大問2は会話文の読解、大問3は長文読解で、ともに内容把握に関する問題が中心。大問4は、地域の活性化に向けて話し合ったことに関する発表原稿の英文を読んで答える問題。大問5は、語彙・文法に関する問題で、英語で書かれたレポートや会話文をもとにして、語形変化、単語の意味、連語などに関する適語句補充・選択問題が出題された。形式は適語句補充・選択であるが、全体的に作文能力が試される問題になっている。

過去3年間の出題内容
リスニング 2022 2023 2024
選択問題
記述問題
音声 2022 2023 2024
発音・アクセント
強勢
文の区切り
語彙・文法 2022 2023 2024
単語の意味・関連知識
語形変化
連語
書き換え
適語句補充・選択
語順整序
用法選択
正誤問題
英作文 2022 2023 2024
条件作文
テーマ作文
和文英訳
長文読解 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
会話文 2022 2023 2024
内容把握
適語句補充・選択
適文補充・選択
日本語での説明
英文和訳
指示語・語句の意味
文整序
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

リスニング

スマイルゼミのリスニング講座で英語の発音に慣れよう。内容に関する選択問題が出題されるので、「だれが・いつ・どこで・何をするのか」を意識しながら聞き取る練習をしておこう。

読解問題

長文、会話文ともに話の流れを追いながらポイントをつかめるように、速く正確に文章を読み解く力を養っておこう。設問は内容把握が大きなウエイトを占めているので、内容をしっかり確認しながら読んでいこう。会話文は、適文選択対策のため、あいさつなどの日常的な会話、依頼、許可などの表現のほか、会話でよく使われる慣用表現をしっかり覚えておきたい。

語彙・文法

教科書の基本例文をしっかり押さえた上で、語形変化や語順整序の問題に数多く当たっておこう。

国語
―傾向と対策―

時間配分に注意して高難度の読解問題を攻略しよう!

出題の傾向

例年、大問5題の構成で、小問数は35~40問。記述式の問題が少なく、記号選択が中心。文学的文章、説明的文章、漢文、古文、詩・短歌・俳句と、幅広く出題されている。長文読解の文章は比較的難度が高く、選択肢もよく練られていて、長い文なので注意が必要である。また、文学的文章と説明的文章の読解総合問題2題の配点が、全体の半分以上を占めていることも大きな特徴。2024年の出題内容は次の通り。

大問1は俳句とそれに関する会話文の読解。俳句の読解では、松尾芭蕉の句に関する適語句補充問題で、歴史的仮名遣いから現代仮名遣いへの書き換えなども出題されている。大問2は書き下し文がついた漢文の読解、大問3は古文の読解で、どちらも内容理解が中心だが、漢文では返り点をつける問題も出題されている。大問4は文学的文章の読解、大問5は説明的文章の読解で、文章内容や心情を問う問題が中心だが、漢字の読み書き(書き取りは、同じ漢字を選択肢の熟語から選択する方式)、文法(品詞)、慣用句などの国語の知識問題も含まれている。

過去3年間の出題内容
国語の知識 2022 2023 2024
漢字の読み書き
漢字の知識
語句の意味
慣用句・ことわざ・故事成語・四字熟語
文法(品詞)
文法(文の組み立て)
文法(表現技法)
文法(敬語)
説明的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
段落関係・接続語・指示語
文学的文章の読解 2022 2023 2024
主題・要旨
文章内容
語句の意味
心情
情景
段落関係・接続語・指示語
古文の読解 2022 2023 2024
古文の知識
現代仮名遣い・古文の文法
現代語訳
内容理解
漢文の読解 2022 2023 2024
漢文の知識
内容理解
詩・短歌・俳句の鑑賞 2022 2023 2024
形式・表現技法・関連知識
内容理解
作文 2022 2023 2024
課題作文
資料を用いた作文
聞き取り 2022 2023 2024
放送による問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

難度が高く、ボリュームもある問題に慣れるため、過去問を活用しよう。また、例年出題の傾向は似ているので、自分に合った時間配分を意識して取り組もう。

国語の知識

漢字の知識や文法(品詞、文の組み立て)などの問題がよく出題されている。貴重な得点源なので、基本的なことはしっかり押さえておこう。

長文読解

説明的文章は「筆者の言いたいこと」、文学的文章は「登場人物の心情の変化」を押さえながら読むこと。どちらも幅広いジャンルの問題に触れて練習しておきたい。

古文・漢文

多くの問題に取り組み、古文や漢文特有の表現に慣れておこう。その際、文章を音読することも内容理解には効果的。また、現代仮名遣いへの書き換え、返り点のつけ方はルールをしっかり身につけておこう。

詩・短歌・俳句

表現技法が選択肢で使われることもあるので、よく確認しておくこと。

理科
―傾向と対策―

活用型の問題への対応力を身につけよう!

出題の傾向

物理、化学、生物、地学の各分野からほぼ均等に出題されている。大問4題の出題で、各分野1題ずつの構成。2024年の小問数は32問、解答形式はほとんどが記号選択式で、記述式は全て計算問題であった。一見解きやすそうに見えるが、選択肢が多く、内容がよく練られているため、解答は慎重に選ぶことが大切。

全体的に基本的な事項を問う問題が多いが、複雑な条件を正確に読み取って答えを導くような、科学的な思考力を要する問題も出題されている。また、身近な現象を題材にした活用型の問題が見られるのも特徴である。

過去3年間の出題内容
物理 2022 2023 2024
力と圧力
電流
電流と磁界
運動の規則性(力のつり合い・速さ)
仕事
エネルギー
化学 2022 2023 2024
気体の性質
水溶液
物質の性質・状態変化
物質の成り立ち(原子・分子)
化学変化と化学反応式
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン
酸・アルカリとイオン
生物 2022 2023 2024
植物のからだのつくりとはたらき
植物のなかま
生物と細胞
動物のからだのつくりとはたらき
動物のなかま
進化
生物の成長とふえ方
遺伝
地学 2022 2023 2024
火山
地震
地層
気象観測
雲のでき方・湿度
天気の変化・日本の気象
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系・恒星
科学技術と人間 2022 2023 2024
エネルギー・科学技術
自然と人間 2022 2023 2024
生物と環境
実験・観察 2022 2023 2024
器具の使い方・操作
新傾向 2022 2023 2024
活用型問題
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

物理

まずは法則や公式を正確に覚え、計算問題の練習を十分に積んでおくこと。

化学

化学反応式やイオン式は確実に書けるようにしておこう。また、化学変化と物質の質量に関するグラフや表の読み取りや計算問題、密度や質量パーセント濃度に関する計算問題が出題されることがあるので、しっかり練習しておきたい。

生物・地学

教科書中心の学習で基本事項を押さえておこう。地震に関する基本的な計算問題の解法はマスターしておくこと。

4分野ともに、理科用語や原理・法則などの基本的な事項については教科書を中心にきちんと確認し、理科用語は漢字で書けるようにしておこう。また、実験や観察は、目的→方法→結果→考察の流れで整理し、同時に実験・観察器具の使い方や操作の方法や理由などの確認もしっかり行っておきたい。

社会
―傾向と対策―

記号の選択問題がメイン。問題数が多いので時間配分に注意!

出題の傾向

2024年は、例年通り大問3題、小問約40問の出題であった。問題数が多いので、まず時間配分でミスをしないように注意が必要。出題は、地理、歴史、公民の各分野1題ずつで、解答形式は記号の選択が多く、ほかは人物名や用語などの記述である。文で答えさせる論述問題は、ここ数年出題されていない。

地理は、2021年は地域が限定されて出題されたが、2022年以降は2020年並みに出題範囲が広がっている。日本地理の地形図の読み取りと、世界地理の世界の姿は頻出。歴史は、古代~現代と出題範囲が幅広く、歴史の大きな流れを問うものが多い。公民は、政治や経済の大まかなしくみが出題されており、現代社会の特色・課題は例年出題されている。

過去3年間の出題内容
地理 2022 2023 2024
世界の姿
アジア州
ヨーロッパ州・ロシア
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
世界全域
北海道地方
東北地方
関東地方
中部地方
近畿地方
中国・四国地方
九州地方・南西諸島
日本全域
地形図の読み取り
歴史 2022 2023 2024
文明のおこり
縄文・弥生・古墳時代
飛鳥時代
奈良時代
平安時代
鎌倉時代
室町・戦国時代
近世ヨーロッパ
安土・桃山時代
江戸時代
近代ヨーロッパ
明治時代
大正時代
昭和(戦前)
昭和(戦後)~平成
公民 2022 2023 2024
現代社会の特色・課題
人権・日本国憲法
包括的権利
自由権
社会権
その他の人権・公共の福祉・国民の義務
国会・内閣・裁判所
地方自治・防災
選挙・政党・マスメディア
家計・消費・流通など
企業
労働
市場経済・金融・景気
財政・税制・社会保障
国際社会と日本
共通 2022 2023 2024
論述
資料の読み取り
融合 2022 2023 2024
地理+歴史
地理+公民
歴史+公民
地理+歴史+公民
その他 2022 2023 2024
その他

どんな準備をするべきか

地理

教科書とスマイルゼミを使って、世界の各州・日本の各地方の気候と農業、工業と貿易といった重要テーマを整理しよう。

歴史

出題範囲が幅広いので、年表を活用して、時代ごとの重要用語や人物名を確実に暗記しておくこと。記述問題を見すえて、きちんと書いて暗記することが望ましい。

公民

日本国憲法で規定されている基本的人権、国会・内閣・裁判所、日本の選挙制度、経済のしくみなど、基本的なジャンルを今一度復習して、ポイントを押さえておくこと。時事的な事柄にも目を通しておこう。

資料問題

資料を読み取らせる問題が要注意だが、さほど複雑なグラフや表は出題されていないので、過去問にチャレンジして、データを正確に読み取る練習をしよう。